多様で複雑かつ巨大なデータ群のことを指すビッグデータ。経営やマーケティングに有益な情報が眠っているとして、ビッグデータへの関心は年々高まっています。それに伴いビックデータを扱えるIT技術職の需要も増加しており、ビックデータに関する知識を持っていると転職で有利に働くでしょう。
ビックデータに関する技術の一つに、データマイニングがあります。データマイニングとは、統計学や人工知能などのデータ分析技法を使用してビッグデータを解析し、傾向やパターンといった有益な情報を見つ出す技術のことです。ビックデータに関わるIT技術者には必須の知識といえます。これからデータマイニングの方法をざっくりと紹介しますが、本気でビックデータに関わりたいなら、それだけでなく自らさらにデータマイニングの知識を深めていくて必要があるでしょう。
データマイニングの方法はいくつかあり、その中でも代表的なのは統計分析と機械学習です。この2つには事前に仮説を立てるか否かという点に違いがあります。事前に仮説を立てるのは統計分析です。仮説を立てた後に必要なデータを集め、回帰分析や因子分析などの統計分析手法をを用いて仮説を検証します。検証したい仮説が明確である場合に向いていますが、仮説が思い浮かばなければ分析することができません。また経営に関する知識や問題解決能力はもちろん、あらゆる統計分析手法の知識も必要です。
一方で、機械学習は事前に仮説を立てる必要がありません。この方法では、人工知能にデータを読み込ませ、関連性を見つけます。人間ではなく人工知能が解析するため、ヒューマンエラーが起きないことがメリットです。また人間では思いつかなかった関連性を見つけ出すこともできます。しかし機械学習では関連性を見つけ出すことしかできません。なぜ関連性があるのかは明らかにすることができず、最後は人の判断が必要になります。そのためこちらの方法でも、経営に関する知識や問題解決能力は必須です。